業務用エアコンのシングル、ツインとは?同時、個別って何?
業務用エアコンのシステムについて。馬力や部屋の広さ、用途によって最適な種類を選びます。
業務用エアコンを選ぶときに必ず出てくる専門用語があります。
「シングル」「ツイン」という用語や、「同時」「個別」といった用語ですね。
これらはシステムを表しています。
それぞれの馬力についても解説いたします。
業務用エアコンの「天井カセット4方向のダブルツイン」って?
業務用エアコンの選び方ってやっぱり難しいですよね。
難しく感じさせてしまう要因の一つとして、なんだそれ?といった聞き慣れない専門用語が多いということも挙げられると思います。
このサイトの商品ページを見ても、いきなり「天井カセット4方向のダブルツイン」とか平気で出てきます。
初めて見る人にとっては、これだけで何だか大変そうな気がしてしまいますよね。
今回は頻繁に使われる業務用エアコンのシステムに関する専門用語について解説していきます。
まずは一通り図解しますので、見てみてください。
言葉よりも図のほうが一目瞭然だと思います。
タイプ:シングル
室内ユニット1台、室外ユニット1台、リモコン1つの組み合わせ
タイプ:ツイン
同時ツイン | 個別ツイン |
---|---|
1台の室外ユニットに対し、2台の室内ユニットを1つのリモコンを使って同時に運転、または停止する組み合わせ |
1台の室外ユニットに対し、2台の室内ユニットを2つのリモコンを使って個別に運転、または停止する組み合わせ |
タイプ:トリプル
同時トリプル | 個別トリプル |
---|---|
1台の室外ユニットに対し、3台の室内ユニットを1つのリモコンを使って同時に運転、または停止する組み合わせ |
1台の室外ユニットに対し、3台の室内ユニットを3つのリモコンを使って個別に運転、または停止する組み合わせ |
タイプ:ダブルツイン(フォーともいいます)
同時ダブルツイン | 個別ダブルツイン |
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1台の室外ユニットに対し、4台の室内ユニットを1つのリモコンを使って同時に運転、または停止する組み合わせ |
1台の室外ユニットに対し、4台の室内ユニットを4つのリモコンを使って個別に運転、または停止する組み合わせ |
室内機の数が基準
というわけでもうお分かりの通り、「シングル」「ツイン」などの言葉はエアコン本体(室内機)の数のことを指しているわけですね。
エアコンは本体(室内機)と室外機がセットになって1つです。
この1セットに対して、本体(室内機)の数をいくつにするのかを表しています。
例えば、工場1フロアで6つの室内機が欲しいとすれば、ツインを3セット設置したり、トリプルを2セット設置したりすることが考えられます。
ちなみに、室外機が2つ組み合わさったような形になることもありますが、正直室外機の数は多くの人にとってどうでもいいですよね?
(設置場所のスペースに限りがある場所では例外ですが・・)
ですので、室外機の数は特に言い表すことはありません。
常に室内機の数が基準だと覚えておいてください。
同時?個別?
次に「同時」「個別」について。
こちらも図を見れば一目瞭然だと思いますが、一つのリモコンで全ての室内機を制御するタイプを「同時」、1台ずつ別のリモコンで制御するタイプを「個別」と言います。
どちらもメリット・デメリットがありますので、部屋の用途や利便性に応じて選べばOKです。
例えば、1セットのツインエアコンが間仕切りのある二部屋に分かれて設置される場合、同時にしてしまうと片方の部屋のエアコンは制御できなくなりますよね。
暑くても寒くても隣の部屋の言いなり。
このような場合は普通は「個別」を選択します。
先ほど例に上げた1フロアの工場のような場合はリモコンの数が増えるほど制御がめんどくさくなりますので、できるだけ少ない数のリモコンで制御できるよう「同時」を選びます。
6馬力ツインタイプ。馬力数は6馬力?12馬力?
あとは馬力について。
例えば6馬力ツインタイプの合計の馬力数は6馬力なのか12馬力なのか?ということですが、正解は言葉通り6馬力です。
つまり、1セットの馬力数を表していると考えればOKですね。
6馬力ツイン個別であれば、同時に使用すればどちらも最大3馬力程度のパワーを期待できます。
(厳密には条件によって変わります)
馬力と広さの目安については、以下の記事も、ぜひ参考にしてください。
業務用エアコンの基本を抑えましょう
以上のことが理解出来ていれば業務用エアコンを選ぶ上での基本が分かりますので、ようやくスタートラインに立って比較検討できることでしょう。
業務用エアコンは付随機能が付いていたり、使う場所の諸条件によっても選ぶ基準が大きく変わりますので、まずは基本を押さえておくことが重要です。
個別運転がなくなった??
ここまで業務用エアコンの種類(システム)について解説してきました。しかしここで紹介した「個別運転」が、店舗・オフィス用パッケージエアコンから姿を消してしまったのです。
個別運転は室外機を設置するスペースに限りがある場所(ビルがずらっと並んでいる都内など)や、複数台設置したいが費用を少しでも抑えたい場合に良く選ばれていました。
でも今はもうない!ということは・・
「部屋ごとに空調したい場合は、シングルタイプの業務用エアコンを1台ずつ設置しなければいけない?」
「室外機をたくさん設置できるスペースがない!どうしよう?」
こういった困った声がちらほらとこの先目立つようになってくるかも・・
ご安心を!マルチエアコンがあります!
パッケージエアコンとは別に、マルチエアコンという種類があります。
この2つの違いを簡単に説明すると
パッケージエアコン
室外機1台に対して同じ容量のエアコンを複数台「同時」に運転する
マルチエアコン
室外機1台に対して同じ容量のエアコンを複数台「個別」に運転する
ということです。
今までは一部のメーカーでパッケージエアコンでも個別に運転することが可能でしたが、それが廃止となり今後ツインやトリプルのエアコンを個別に使用したい場合はマルチエアコンを導入しなければならないのです。
また、マルチエアコンは大きなビルや施設向けのため、容量はもちろん室外機本体の大きさや重量がとても大きく小さなビルや店舗には不向きなのです。
しかし一部のメーカーが店舗やオフィス向けのマルチエアコンを開発し、小規模での個別運転は無事に完全復活を遂げたのです!
オフィス向けマルチエアコンならこの2つ!!
店舗・オフィス用のエアコンと同等の能力、サイズで個別運転が可能な機器を2つご紹介いたします!
ダイキン / machiマルチ
ダイキHP:https://www.daikinaircon.com/shopoffice/products/machi_multi/
室外機は4馬力からご用意!
なんとサイズは通常の業務用エアコン(EcoZEAS)よりもコンパクトな作りとなっており、運搬費の削減にも繋がる業界最小・最軽量の作りとなっています。
※4馬力~6馬力を例としています。
日立 / フレックスマルチ-mini
日立HP:https://www.hitachi-gls.co.jp/products/building/flexmulti-mini/
室外機は3馬力からご用意!
先ほど紹介したダイキンのmachiマルチよりサイズは少しだけアップしてしまいますが、通常の業務用エアコン(省エネの達人)とさほどサイズは変わりません。こちらも運搬費の削減が見込め、またダイキンよりも価格が安く済む傾向があります。
※3馬力~6馬力を例としています。
ダイキン、日立どちらも省エネ率が高く用途に合わせて室内機の台数を自由に選ぶことができます。(もちろん個別に動かせます♪)
エアコンコムならこれらのマルチエアコンの設置も可能!
お見積もりは全国どこでも無料です。ご相談だけでも大歓迎、気になるお客様は是非一度エアコンコムまでお問い合わせくださいね