業務用エアコンの節電はデマンド制御がポイント!
電気料金の見直しでまず最初にすることは?
業務用エアコンの電気料金を見直す時、まずはどんな対策を取りますか?
すぐに思いつく方法としては、業務用エアコンのメンテナンスやこまめな温度コントロールなどではないでしょうか。しかし、業務用エアコンは家庭用と違ってサイズやスペックも大きく、設置台数も多いことがほとんど。メンテナンスやコントロールにも労力が伴います。
実は、業務用エアコンの節電において意外と知られていないのが「デマンド制御」。このデマンド制御を理解することが電気料金見直しの近道なのです。
デマンド制御とは?
デマンドとは「需要・要求」といった意味を持つ言葉ですが、
電力業界では「デマンド=需要電力」を指します。
ここで言うデマンドとは、30分間の平均使用電力のこと。
そして、それは電気料金に含まれる「基本料金」を算出する際の基準となります。
電気料金は、基本料金+電力量料金で構成されています。
基本料金は、契約電力×単価で構成されており、契約電力はデマンドの値で決定されます。
つまり、デマンドとは電気料金に大きく関わる重要な要素。
当然デマンド値が高ければ高いほど基本料金も上がります。
そこで、必要以上にデマンド値が上がらないようにコントロールすることが「デマンド制御」です。
キーポイントは最大デマンド値の抑制
電気の基本料金は、当月分を含めた過去12ヵ月分の最大デマンド値で決定されます。
例えば、8月は通常の1.5倍の電力を使用したため、デマンド値も1.5倍大きくなったとします。
その場合、翌月の9月からの11ヵ月間はこの8月のデマンド値を基準として基本料金が再設定されます。
1年のうちわずか30分間でもデマンド値が突出すると、翌月以降は業務用エアコンを稼働しなくても、その時に再設定された基本料金が継続して適応されるのです。
すると年間の電気料金に無駄が発生します。
つまり、突出した最大デマンド値さえ抑えることさえできれば、電気料金は抑えることができます。
現在は各メーカーから業務用エアコンのデマンド制御に役立つ様々な機器が販売されています。
業務用エアコンのデマンド制御機器
デマンド制御のために必要な機器は、基本的に「デマンドコントローラー」と「空調管理システム」の2つです。
デマンドコントローラーは、
主な役割はデマンド値を制御する設定やデマンド値の上昇を感知して空調管理システムに知らせます。
空調管理システムは、
デマンドコントローラーから受けた情報をもとに業務用エアコンを制御する役割です。
デマンドコントローラーを使用する利点
- スケジュールの設定や部屋ごとの管理が可能。業務用エアコンの消し忘れや、日々の温度・空調管理を高い精度で制御できます。
- 使用電力をグラフなどに「見える化」して表示。日々の使用電力を視覚的に把握できるので、節電の意識向上にも役立ちます。
現在は様々なデマンドコントローラーが販売されており、各メーカーによって様々な長所があります。導入時にはご自分に必要な機能を比較検討してご購入ください。
また、最近の業務用エアコンにはデマンド制御の機能が内蔵されている製品もあります。
(※内蔵されていない製品もありますのでご購入時にご確認ください)
業務用エアコンを導入時はデマンド制御も視野に入れてお選びください!
業務用エアコンの各メーカーから様々な高機能な機器が販売されています。
どれを選べばいいかわからない…という方は、ぜひお気軽にご質問やご相談をください。
設置の規模、場所、環境に合わせ、最適な業務用エアコンをご提案させていただきます。
ご不明点がありましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください!